• テキストサイズ

【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第20章 「君の心をさらったその日から**」


「そ、そんなの……先生と付き合ってるなんて言ったら、おばあちゃん、どうなっちゃうか……」

「喜ぶに決まってるでしょ?」

「そうかもしれませんがっ……いや、でも絶対大騒ぎするから!」

「え〜、家族に彼氏としてご挨拶できるいい機会なわけだし~?」

「でも、い、今はダメ……!」



焦る私と、面白がる先生の攻防。
完全にこそこそと、二人だけの小声劇場になっていた。






「……なーに? 二人、ずいぶん仲良さそうね」



おばあちゃんが、首をかしげてこちらを見ていた。
にっこり笑いながらも、目は鋭い。


(ま、まずい……!? 気づかれてないよね……?)


私が固まっていると――



「ご、ご五条さんは、ですねっ……! 性格が子供みたいなので、生徒との距離が近いんですよっ!」



伊地知さんも、焦ったようにフォローを入れる。



「伊地知、それどういう意味?」

 

先生が不満げに眉をひそめる。

 

「いや、本当のことですし……」

「そうそう! 先生っていうより、なんか、友達って感じなんですよね!」

 

私も勢いで同意してしまった。
もう、話題を逸らすことしか考えられない。

 

「まで!? いやいやいや、友達じゃなくて、こい――んぐっ」

 

私はまた、お寿司を突っ込んだ。
この人、恋人って言おうとしたよね!?

 

「は、はいっ! どうぞ先生、もう一貫っ!」

「んふ……もぐもぐ……」

 

先生は無言でもぐもぐしてるけど、目だけはめっちゃ訴えてくる。
私も必死に目で訴え返した。
お願いだから、今は黙っててくださいと。

 

「ふふっ……あはははっ!」

 

おばあちゃんが、肩を揺らして笑い出していた。

 

「なによあんたたち、見てて飽きないわねぇ~!」
 


その笑い声につられて、私も、伊地知さんも、思わず笑ってしまう。
先生はどこか不服そうに頬をふくらませながら、お寿司をもぐもぐしていた。

 

そのあとは、おばあちゃんの昔話や、伊地知さんおすすめのうどん屋の話で盛り上がった。



「へぇ〜、今度行ってみようかしら」

「ぜひ。天ぷらもおすすめです」

 

そんな取りとめのない会話が、ゆるゆると続いていった。
笑って、飲んで、食べて――
久しぶりにこんな風に家で誰かと囲む夕食だった。
/ 575ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp