第21章 「可惜夜に眠る 前編**」
「チーム分けはシンプルに! 一年生チーム対、二年生チーム!」
「先に2セット取った方が、今夜の肉とメロンの優先権を獲得できまーす!」
「上等だコラァ!!」
「しゃけ!」
パンダ先輩が剛腕を回し、狗巻先輩もシュッと構える。
真希さんがニヤリと笑って、ボキボキと指を鳴らした。
「一年、手加減はしないぞ。泣いても肉はやらないからな」
「望むところよ! 勝つのは私たちよ!」
野薔薇ちゃんも臨戦態勢だ。
(どうしよう。私、運動音痴なのに……!?)
一年生チームは、虎杖くん・伏黒くん・野薔薇ちゃん・私の4人。
二年生チームは、真希さん・狗巻先輩・パンダ先輩の3人。
人数的には有利だけど、向こうは身体能力お化けの真希さんとパンダ先輩がいる。
こっちにも虎杖くん、伏黒くんがいるけど。
……足、引っ張る未来しか見えない。
不安で固まっていると、伏黒くんが近づいてきた。
「、お前は無理にボールを追わなくていい」
「真希さんのスパイクをまともに受けたら、怪我じゃ済まないからな」
「怪我じゃ済まない……!?」
「……まあ、俺らがカバーするから」
伏黒くんはそう言って背を向けたと同時に、ぼそりと呟いた。
「……あの人、うるさそうだしな。お前が倒れたら」
「え……?」
「なんでもない」
伏黒くんは片手をひらりと振って、コートへ向かってしまった。
(……?)
よくわかんないけど……
怪我に注意して、がんばれってことかな?
「ほら、行くぞ! 円陣だ!」
「う、うんっ!」
虎杖くんに背中を叩かれ、私もコートに入った。
太陽の下、ビーチバレーの火蓋が切って落とされた。