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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第18章 「血と花の話をしましょう**」


コン、コンッ

 

「……っ!?」

 

ドアの向こうから、ノックの音が聞こえた。



「、起きてる?」

 

(……っ、え?) 

(せ、先生!? なんで、今――)

 

頭がさっきとは違う意味で真っ白になった。

 
(ちょ、ちょっと待って……今はダメ……っ!)

(顔、絶対赤くなってるし、手も……拭いたけど……)

(変じゃない、よね……!?)

 

「ー?」

 

もう一度呼ばれて、咄嗟に答えた。

 

「い、いま、いま開けます……っ」


 
転げ落ちそうになりながらベッドを降り、急いで髪と服を整えた。
ドアノブに手をかける前、深呼吸をひとつ。


(……落ちつけ、私……っ)


ドアを開けると、廊下の明かりに照らされた先生の姿があった。
白のTシャツに、黒のパンツ。
サングラスは頭の上に無造作に乗せられている。



「おじゃましまーす」

 

私が返事をする前に、先生はずかずかと部屋に入ってきた。

 

「えっ……先生!?」

 

先生は部屋に入るや否や、ベッドの端に腰を下ろした。

 

「寝てた?」

「……いえ、シャワー浴びて着替えてたとこで……」

 

先生はベッドに座ったまま、こちらをじっと見つめる。

 

「髪、まだ濡れてんじゃん」

「え、あっ……ちょっと、乾かすの忘れてました……」

 

そう言いながら、なんでもないふうを装って髪に指を添える。



(……気付かれてない、よね?)



すると、先生が開いた両膝のあいだをぽんぽんと叩いて、にやっと笑った。

 

「乾かしてあげるから、ここ、座って?」

 

先生はすでにバスタオルを手に取り、広げている。
 

(……え、そこに?)

 
もじもじと迷っていると、先生が私の手首を取った。

 

「ほらほら〜。遠慮しない、遠慮しない」

 

そのまま引き寄せられ、先生の足の間に座らされる。
 

(……っ、近い……)

 
背中に先生の体温を感じる。
服越しなのに、まるで直接触れているみたいに熱い。
首の後ろに落ちる吐息に、思わず身体がこわばる。
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