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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第17章 「花は蒼に濡れる**」


恥ずかしさで頭の中がぐるぐるしていると、
先生が手にしていたスマホをぽいっと脇へ放り投げた。

そして、片腕を伸ばし手招きしてくる。
 


「ほら、もベッドおいで」



その声音はいつもより柔らかくて。
優しいのに、ずるくて、断れる隙がどこにもない。


(……あの部屋に入ったら)


心臓がうるさい。
一歩ずつ近づくたびに、空気が熱を帯びていく。

 
ベッドにいる先生の瞳がまっすぐこちらを見ていた。

 
あの蒼い目に見つめられるだけで、息をするのも忘れそうになるくらい緊張して――


なのに、下腹のあたりがじんと熱くて。
自分でもよくわからない感覚が、奥のほうでじわじわ広がっていく。



「……っ」



どうしてか太ももが勝手に動いて、きゅっとすり寄せてしまった。


(……私の体、さっきから変だ……)

(京都で……触れられたときと似てる……)


首元、胸、そして――

太ももの先の、一番奥


どこに触れられても気持ちよくてどうしようもなくなった感覚が、体のどこかにまだ微かに残ってる気がする。

 
思い出そうとしたわけじゃないのに、体が勝手に覚えてて――

 
(……また、あんなふうになったら……)

 
期待と少しの怖さとで喉がかすかに鳴った。
気づけば、先生の手に引かれるようにそっと足が動いていた。


指先が触れそうな距離まで近づいたとき――
私はそっと、その手に自分の指を重ねた。
 

ふっと笑う気配がして、先生の手が私の手をぐっと引いた。
そのまま寝室の中へと引き込まれる。
 

リビングよりも、ほんの少しだけ室温が高く感じる。
その熱気すら、なぜだか心地よくて――



 









背後で音もなく扉が閉まった。
その瞬間、世界がゆっくりと切り替わる。





この部屋には、私と先生と、やがて蒼に濡れる花の気配だけ――。
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