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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第17章 「花は蒼に濡れる**」


自分でも、うまく説明できない気持ち。
でも――

先生に抱きしめられて、そのまま全部奪われたいって……思っちゃってる。
視線を落とせば、膝の上で指先が小さく震えていた。


ゆっくりと、深く息を吸い込む。
胸の奥に渦巻いていたものを、ひとつひとつ、飲み込むように。

 
(……私も、先生と――)


そう認めた瞬間、怖さの代わりに確かな想いが灯った気がした。

 
だから、私はほんの少しだけうつむいて、
それでも逃げずに、そっと先生の手を取った。



「緊張……は、してますけど……」

 

小さな声だった。
けれど、ちゃんと聞こえるように。


先生の視線が私を捉える。
その瞳の奥に冗談も、からかいもない。

 

「……でも、あれは、私の本当の気持ちです」

 

喉の奥がぎゅっと締まる。
でも、もう目は逸らさなかった。
ほんの少しだけ声を震わせながら、私は言った。

 

「わたしも……先生と――」

 

息を吸って、唇をそっと結ぶ。

 

「……したいから……ここに来ました」

 

最後の言葉はほとんど囁きだった。
恥ずかしくて、顔が燃えているみたいに熱い。

 
先生が目を見開いたあと、静かに瞬きをした。

 
そして、ゆっくりと体を寄せてくる。
ソファの上に残っていた二人のわずかな隙間が埋まった。

 

「じゃあ――」

 

先生の手が私の頬に添えられる。
親指がそっと頬骨をなぞった。

 

「……本気でのこと、抱くよ?」

 

その言葉は優しくて、でも容赦なくて。

 
息ができない。
喉が熱い。
目の奥が潤んでくる。
私はもう、頷くことしかできなかった。
 

そして、先生がそっと額を寄せてくる。

 
まぶたが触れそうな距離。
呼吸が重なるほど近い距離。

 

「、好きだよ」

 

唇が近づいてくる。


私は静かに目を閉じた。
まつげが震える。
 

時間がほんの少しだけ止まった気がした。

 

そして――


やわらかく、でもしっかりと。
先生の唇が私の唇に重なる。
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