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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第17章 「花は蒼に濡れる**」


「、手足、両方一緒に出てるよ」

「……えっ?」

 

思わず動きを止めると、先生は肩を揺らして笑いながら、指先で私の足と手を交互に指し示す。

 

「緊張してんの?」

「あ……っ」

 

一瞬で顔が熱に包まれた。
あわあわと手を振って否定するけれど、先生はますます愉快そうに笑っていた。

 

「可愛すぎて、早く食べちゃいたい」

 

そのひと言で、さらに沸騰した。
頭のてっぺんまで真っ赤になった気がして、
とてもじゃないけどもう先生の顔なんて見られなかった。



「……ッ、な、なに言って……っ」

 

視線は泳ぐし、手は落ち着かないし、
もはや全身が挙動不審だったと思う。

 
そんな私の様子を見て、先生はまた肩を揺らして笑った。
声を押し殺すみたいに、でも堪えきれないって顔で――
目元を細めて、ほんとうに楽しそうに。



「本当、って……いじりがいあるよね」

「また……からかって……っ」

 

唇を噛んで、少しだけ睨むように顔を背けた。

 
(からかってるの、わかってる。わかってるけど……!)


それでも、耳の先まで熱いのはどうにもならなくて。
視線を落としたまま、私は小さくむくれて呟いた。

 

「……先生、ほんと、いじわる……」

 

すると隣で、また小さく笑う気配がした。

 

「そういう顔されると、もっと言いたくなるんだけど」

 
 
私はもはや逃げるようにソファに座り込んで、
水のラベルをじっと見つめながら、心の中で叫んだ。

 
(も、もうムリ……顔から湯気出そう)

(絶対いま、こいつ意識してるって思われてるよ……!)

 
けれど、その隣にゆっくりと腰を下ろす気配に、
鼓動はさらに速くなっていく。

 
すぐ横に先生の横顔がある。
鼻先をかすめるように、先生の匂いがふっと漂ってきた。


(……近い)


緊張と恥ずかしさで、吸った息を吐くのを忘れそうになる。


その瞬間――
頬の横を通って、さらりとした指先が私の髪に触れた。
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