第13章 「咲いて、散って、また咲いて**」

熱が、甘く爆ぜたように広がって――
呼吸すら、止まりそうで。


腰が、がくんと抜けてしまったみたいに力が入らないのに。
先生の腰は、まだ動いていて。

　
（まって、もう……無理、なのに……っ）

　
さっきまで押し寄せていた快感が、
また奥の方から、じわじわとせり上がってくる。

　

「……せんせ……や、もう……」



かすれる声でそう言っても、
背中にかかる体温は、ますます熱くなっていく。

　

「ごめん……っ、可愛すぎて……もう止められない……」



耳元で、少し息を切らせた声。
そのかすかな乱れに、また身体が反応してしまう。


普段は余裕ばかりの先生が、
わたしに触れて、こんなふうに息を乱してる――
それだけで、体が熱くなる。

　
先生の手が、ゆっくりと胸元に伸びてくる。


指先は遠慮なく、すでに尖った先端に触れてきて――
何度も、円を描くように、じっくり、弄ってくる。



「っ……ぁ、ん……や、あっ……」



先生の硬さが擦れるたびに、下腹の奥がびくびくと疼いて――
熱が、止まるどころか増していく。



「……っ、ぁ……ふ……」

「…………」

　

小さく名前を呼ばれて、喉の奥がきゅっと鳴る。
もう、何も考えられなかった。

　
先生の動きが、だんだんと深く、重くなる。
一度ごとに、背中が震える。
体の奥が、熱くて、苦しくて――
　

（……せんせい……っ）

　
鼓動が速くなる音が、
自分のものなのか、先生のものなのか、もうわからない。

　
そして――

　

「っ……は…………っ」

　

ひときわ強く、ぎゅっと抱きしめられた。


背中に腕がまわって、逃げられないほど深く、
まるで溺れるみたいに、重なる熱。

　

次の瞬間。
先生の身体が、びくりと震えた。


小さな痙攣のような動き――
それがわたしの敏感な部分を通じて、はっきりと伝わってくる。



「っ……」

　

先生の熱が一度、深く沈み込んで、
そのまま、わずかに押しあてるように止まった。


それと同時に、熱い吐息が首筋をかすめて。

　
何も言わなくても、
その一瞬で、すべてが伝わった。