第13章 「咲いて、散って、また咲いて**」
「ひ……ぁっ……だめ、せんせっ……もう」
「だめじゃない」
初めて知る刺激に、思わず腰が逃げる。
けれど、先生の指はまるで逃さないとでも言わんばかりに主張した突起を執拗に責める。
ぬるりと濡れた感触が重なり合い、
そこだけが、自分の身体じゃないみたいに熱く、敏感になっていく。
(……だめ、もう、どうして……)
こみ上げてくるものの正体がわからない。
でも、それが“何か”を越えてくる気配だけは、確かにあって――
吐息が震え、喉の奥から掠れた声が漏れた。
「せんせ……へんなの……っ、なんか……こわい……」
「……大丈夫」
囁きながらも、先生の指は動き続ける。
「……そのまま、身体に従ってごらん?」
そう囁かれた次の瞬間――
最後のひと撫でが、深く、ゆっくりと沈み込む。
触れられたそこから、一気に熱が駆け上がった。
「っ……せんせ……せんせぇ……」
脚が勝手に伸びきって、背中が反る。
「ん、だめ……っ、あっ……あっ……っ!」
視界が滲んで、先生の顔すらうまく見えない。
けれど、指先の感覚だけは、はっきりと残っていた。
甘い波が、体の奥から何度も押し寄せてくる。
飲み込まれて、溺れて、何も考えられなくなって――
徐々に身体の奥に灯った熱が、静まっていく。
気がつけば、先生の腕の中に抱かれていた。
額に落ちたキス。
胸に当たる鼓動。
しばらくして、耳元でそっと囁かれる。
「ねぇ、」
くすっと笑い声を混ぜながら、
「どうだった? ……初めて、イった感想は?」
「っ――~~!?」
一瞬で、顔から火が出そうになる。
「な、なに言ってるんですかっ……!」
ばし、と弱々しく先生の胸を叩くけど、
その手はすぐに包み込まれてしまった。
「気持ちよかった? 僕としては最高だったんだけど?」
耳まで真っ赤になるわたしを見下ろして、
先生はいたずらっぽく笑う。
恥ずかしさで、先生の胸元に顔を埋めた。
何も言えなくて、ただぎゅっと目を閉じる。
先生の腕が、優しく背中を撫でてくる。
心臓の音が、すぐそばで響いてるのがわかる。
(……もう……恥ずかしくて、死ぬ……)
そう思っていたのに――