第13章 「咲いて、散って、また咲いて**」
「……気持ちいい?」
「……や、わかんない……なんか体……変……っ」
「変じゃないよ、そのまま……気持ちよくなって」
彼の指が、敏感な一点をなぞるように擦ってくる。
少し膨らんだ場所に触れられた瞬間、腰がかすかに浮いた。
息が乱れて、全身が熱に飲み込まれるような感覚。
気づけば、こぼれるのは甘い吐息ばかりで――
「――っ、やっ……あっ、ん……!」
身体が、指先ひとつに導かれて波打つように震える。
先生の指先がゆっくりと、下着の縁をなぞる。
迷いなく彼の手が、その奥へと入り込んでくる。
「……ここ、もう……濡れてるね」
その声と同時に、布越しに伝うぬるりとした感触。
くちゅっ……と、小さな音が空気を震わせた。
(……やだ……うそ、今の……?)
耳まで一気に熱くなる。
そんな音、自分の身体が立てたなんて――
信じたくないのに。
でも、そこに触れられるたび、体の奥で何かが疼き、
心のどこかが、その証を肯定してしまう。
先生の指先が、探るように慎重に動いていく。
やがて、とくに敏感な場所を見つけたのか――
そこに、やさしく、じっくりと触れてきた。
「あっ、や、だめっ……そこ、んっ!」
指先が、わたしの様子を伺うように動きを変えた。
ゆっくりと、円を描いて――
そこだけを、何度もなぞる。
「……ん、っや……ぁ……!」
擦られるたび、びり、と甘い波が広がっていく。
(……なに、これ……)
じんとした熱が、奥の方からせり上がってきて、
それがどこに向かうのかもわからなくて――
(……おかしい、こんな……身体が勝手に……)
身体が、勝手に先生の指を求めてるみたいで。
鼓動が早くなっていくのが、自分でもわかる。
腰が浮きかけたところに、先生の指が、
まるでそれを待っていたかのように動きを変えてきた。
さっきよりも深く、そして――
今度は、先端をなぞるように、往復する動き。
(……っ、まって、これ……)
敏感な先端を2本の指の腹が往復し、徐々に速度が速くなる。