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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第2章 「はじまりの目と、最強の教師」


「……触れようとした“何か”が壊したのか」



そう小さく呟き五条はに歩み寄り、しゃがんで目線を合わせる。



「、当たる瞬間……何か感じた?」

「……なんか、体の内側から、一気に何かが駆け抜けるような……」



言葉を探しながら答える。
あの時――初めて呪霊を祓った時と、同じ感覚だった。


五条は小さく頷き、口元を緩めた。



「ふーん……なるほどね」

「……何かわかったんですか?」



伏黒が静かに口を開く。鋭い視線が五条に向けられていた。



「いーや、全然」



五条があっけらかんとした声でそう答えると、



虎杖が「わかんないんかい」と突っ込み、釘崎も「さっきの”なるほどね”はなんだったのよ?」と呆れたようにぼやく。
伏黒は小さくため息をつき、机に視線を落とした。



「あ、後でここの掃除、みんなでやっといてね〜」



そして、五条は立ち上がりざまにの頭を軽くポンと叩き、だけに届く声でささやいた。



「大丈夫、僕がついてる」



は驚いて目を瞬かせる。頭に残るその手の感触と、五条の言葉に、思わず頬が熱くなった。



何事もなかったかのように、五条は新しいチョークを取り出した。



「はい、授業再開ねー。さっきの呪符の構造の続きから」



は、そっと自分の頭に手を重ねた。まだ残っている、さっきの手の感触を確かめるように。


(五条先生が触れたところ、まだ熱く感じる。どうして……?)


さっきまで胸を締めつけていた自分の力への不安が、不思議と影を潜めていることに気づく。
黒板に向かう背中を見つめながら、の胸には新しい疑問が静かに芽生えていた。
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