第1章 ■ひとつになる(R15)
私は微笑みながら、
ぐちゃぐちゃにされたランダルの腹のなかを、やさしく撫でた。
「……ありがとう、ランダル。
そんなふうに言ってくれるの、すごく嬉しいよ」
指先に力をこめず、そっと、やさしく、
彼の体を大切に扱いながら続ける。
「……でもね、今日はいっぱい、ランダルに触っていたい気分かも」
そうささやくと、ランダルはくすぐったそうに身じろぎした。
甘く、楽しく、優しい空気だけが、血のにおいに溶けていく。
私は、やさしく撫でていた指をすべらせる。
繊細な黒い繊維の束を、そっと押し分けるようにして、
もっと深く、もっと近くへ――そんなふうに、無意識に手を動かしていた。
ランダルはそれを止めることもなく、
小さくくすぐったそうに笑う。
その笑顔を見たら、どうしようもなく思った。
もっと、近づきたい。
もっと、もっと、ランダルを感じていたい。