第1章 ■ひとつになる(R15)
「……ねえ、ランダルのおなかの中って、入れるのかな」
小さな声で尋ねると、
ランダルはぱちぱちと瞬きをして、真剣に考えはじめた。
「え?うーん……どうだろう」
「ほら、ランダルの中って、すごく深いでしょう?
だから私、この中に入って、ランダルが感じているものを、
いちばん近くで感じてみたいなって思ったの」
私は少し笑いながら続けた。
「……でも、ずっとはいやだけどね」
ランダルが、きょとんとした目でこちらを見上げる。
「……どうして?」
私は、腹をさらけ出したまま横たわるランダルの傍に身を寄せ、
肘をつき、頬杖をつきながら、彼の耳元へと顔を近づける。
「……だってね。
いつでもどこでも一緒にいたいけど、
こうやって見つめ合ったり、キスしたり、
一緒の棺で、抱き合って眠ったりしたいんだもん」
甘くささやくと、ランダルの体がびくりと小さく震えた。
私は、ほんの少しだけ悪戯っぽく微笑みながら続けた。
「きっと、私、ランダルと一つになりたいんだと思う」
その言葉に、ランダルは目をまんまるに見開き、
顔を真っ赤に染めながら、ドギマギしはじめた。
「……あ、あはっ、えっと、なんだかすこし……えっちに聞こえちゃった……」
震える声でそう言ったランダルが可愛くて、
私はそっと顔を寄せ、ランダルの耳元に唇を近づけた。
「……半分は、そういう意味だよ♡」
甘く、ひそひそと囁くと、
ランダルはぴたりと動きを止めた。