第9章 副隊長、繋がりましょう
家に帰ってきてご飯を食べ、お風呂に入ると身体をまさぐられる。
「待って…ベッドがいい…。」
「待てへん……けど、我慢したる。僕、ええ子やから。」
何を言ってるんだと思いながら、這わせられた手が引っ込むのを見て安心する。
湯船にゆっくり浸かってから浴室を出た。
はよベッド行こと熱い視線を向ける彼に先に行っててと言ってリビングに向かう。
先に行っててと言ったのに何故かついてきた彼は棚を漁り始めて、私は自身の鞄からこっそり買ったものを手にした。
これ買うのめっちゃ恥ずかしかった…。
私が買わなくても持ってるかもしれないのに…。
「お、あった。凉〜これあげるわ。」
なんだろうと思い手を差し出すと手の平に置かれたのは鍵だった。
宗四郎の家のものとそっくり。
「合鍵。いつでも来てええからな。そんで、家のもん好きに使ってや。」
「え……ありがとう!私のも!今、自分が使ってるのしかないから、これあげる!」
「いや、あかんやん!自分、家入れんくなるで?」
笑う彼を見て顔が熱くなる。
恥ずかしい…そんなことも考えずに渡そうとしてしまった。
可愛ええなと頭を撫でられて余計恥ずかしくなる。
「可愛ええから、はよ気持ちようさせたい。」
2つの鍵を私の手から取り私の鞄に入れて、そのまま抱えて寝室まで運ばれると、ベッドに押し倒された。
スっ…と手を枕の下に入れて隠す。
鍵取られた時、バレなくてよかった…。