第8章 副隊長、別れてください
「で?僕に抱かれたいんやったら、凉にやったようにはせぇへんけど、どうする?」
は?なに言ってんの?
腕を掴んで引き寄せて、やめてと懇願する。
「まぁ、指1本でも僕に触れたら、その時点で亜白隊長に報告するけどな。」
私に言ったことをすぐに報告して処分してもらうと言っている。
もう何もしないなら全てなかったことにすると睨んだ。
もう大丈夫だと思い、彼の腕から手を離し机に手をついたら滑って驚いた。
「っ!…大丈夫か?」
「えへへ、大丈夫〜。」
恥ずかしい…自分の愛液で滑ってガタッと机に肘をついてしまった。
それに気付いた彼にお腹を抱えて笑われてしまう。
鞄の中からフェイスタオルを取り出し拭いてから、ウェットティッシュで拭き、床に零れた精液も拭いた。
また新しくウェットティッシュを取って彼の右手を拭く。
彼は私をチラッと見てありがとうと言った。
「どうするんや?返事しぃや。」
また彼が彼女たちを睨むともう何もしないと謝り、副隊長室から出ていった。
こんなことする必要あったのだろうか…。
そう思い聞いてみる。
「ん?まあ、必要ないやろ。僕がしたかっただけや〜。僕が凉しか抱く気ないのはわかったんとちゃう?」
したかっただけって…そんな理由で私はこんなとこであんなにされたのか…。
嫌やった?と聞かれて、あんなに善がっていたのに嫌だったとは言えるはずもなく…俯いて首を横に振った。
「ははっ、せやろなあ、可愛かったで!…あ、あいつらに聞くん忘れた。他に誰いるんやろ。」
顔が熱いまま椅子に座って、寄せられたパソコン等を戻していく。
宗四郎は先程の先輩たちに連絡を取り、今すぐ全員連れて来いと命じていた。