第8章 副隊長、別れてください
「今までもそんなんやったっけ?ずっと一緒におったのに、ここまで顔色悪いん初めて見る気がする。」
「うん、今回は結構きつい…。」
ご飯やお風呂を済ませソファでまったりしていると、優しく頬を撫でられる。
仕事中は気を張っていたし鎮痛剤も飲んでいたので我慢は出来ていたのだが、今は鎮痛剤の効果も切れ気が緩み切っている。
というか、今思ったけど…なんで普通に宗四郎の家にいるんだろう。
彼を見つめるとなに?と微笑む。
「なんで宗四郎ん家にいるんだろうと思って…。」
「ははっ、今さら?僕が手ぇ握って帰らせへんようにしとったからやよ。」
そうだったんだ、何も考えずに手を引かれるままついてきて、ご飯食べたりしてた。
頬を撫でていた手はお腹に移り優しく撫でてくれる。
「そういや、嫌やない?くっつかれるん。生理中はイライラして嫌や言う子もおるやろ?」
「……じゃあくっつかないで。他の子のこと考える宗四郎は嫌。」
彼の過去のことを考えてぽろぽろ涙が零れてきた。
これくらいで泣くなんて…情緒不安定にも程がある。
しかもめちゃくちゃ理不尽なこと言ってる。
私のことを考えて言ってくれてるのに…。
すぐになんでもない、ごめんなさいと謝り胸に頬を寄せた。
「別に考えてたわけやないんやけどな…しゃーない、許したる!せやけど、生理中やなかったらキレてたかもしれん。」
「うぅ、ごめんなさいぃ…宗四郎のことが好き過ぎて……。」
「ははっ、なんやそれ。そないなこと言ってくるんやったら、次なんか言われたら怒ったろかな。」
もう言わないからやめてぇと泣きつけば、頭を撫でられ髪にキスをされる。
「僕もやけど、君も相当重いな…。」
「えっ、ごめん!軽くする!…いや、軽くするってなんだ…いいよ!女の子と遊んでも!」
アホと言われ笑われた。
好きになるのも付き合うのも初めてで、加減がわからない。
もう寝よかと寝室に連れて行かれ、そのまま彼の腕の中でまた眠った。