第7章 副隊長、一目惚れしてました
声もかけずに副隊長室に入り、宗四郎の元に駆け寄って抱きつく。
「っ!?どしたん!?なんかあったん?」
「ごめんなさい…レノくんに……。」
またあいつか…と怒りを鎮めるように上を向いて目元を手で覆い、深呼吸をしている。
鎮められたのか、何があったん?と頭を撫でてくれる。
少し離れて襟を捲り、吸いつかれたところを見せる。
「あっっの、クソガキ!!」
「んっ!そ、しろ…ふっ、んぅ…。」
上書きするように首に吸いつかれて、何度も何度もチクッとした甘い痺れが走った。
一度唇が離れるとペロペロと舌を這わせて執拗に舐めてくる。
最後についた唾液を吸い取るようにチュッと唇が離れた。
「もうこれ、僕がつけたもんやから。市川がつけたもんはもうない。」
「うん、うんっ、ありがとっ!宗四郎好き!」
何回も吸い過ぎてでかなってもうたと笑う彼に胸を撫で下ろす。
さっきすごい怒っている雰囲気が出ていたから。
「ごめん、何回も同じとこ吸ったから、痛なかった?」
「痛くない。なんでかわかんないけど、宗四郎にされるのは痛くない。気持ちいい…。」
そらよかったわと私の脇に手を入れて持ち上げると、自身の膝の上に乗せて抱きしめてくれる。
少しの間そうして軽く口付けると、そろそろ仕事戻らんと…と謝るので、ありがとうと言って膝の上から退いた。