第6章 副隊長、選別試験です
アタッカーたちを筆頭に次々と余獣を倒していく受験者たち。
四ノ宮キコルはさすがとしか言いようがない。
彼女だけで何体の余獣を倒したのか…。
レノくんや日比野カフカはアタッカーのサポートをしているようだ。
解体業者に勤めているだけある。
怪獣のことをよく知っているようだ。
その時、日比野カフカが余獣に掴まれ投げ飛ばされた。
このちゃんが戦闘不可能と言う。
「っ!凉!あかん!君が行かんでも……はぁ…。」
瞬間、私は走り出していた。
遠隔シールドがあるのはわかっている、それでも身体が勝手に動いてしまった。
演習場についてエリアデルタに向かう。
「凉、ええ。日比野カフカは審査続行や。やから君も……あっはははっ!!まじかこいつら、はははっ!!」
え、ちょ、なに…耳痛いんだけど…。
「あはっ、ははっ!もう合格でよくない?お笑い枠で、へへっ…。」
このちゃんに怒られるよ…。
落ち着いた彼は私に早く戻って来いと言うと、通信を切った。
その言葉に従いすぐに演習場を後にする。
いきなり動いたからかフラつく。
もしかして私、熱でもあるの…?
膝をつき立っていられなくなる。
早く戻らないとなのに…。