第15章 副隊長、基地が大変です
このちゃんが本獣のフォルティチュードを伝える。
8.3か…彼ならなんとか…私なら厳しいかな。
「凉、対余獣の指揮を取れ。」
「させてくれなそうですけど?」
「戦闘狂も大概にせぇよ。」
私戦闘狂じゃないもん。
この前だってちゃんと新人2人のことを考えて動けたもん。
斑鳩小隊長に対余獣の指揮を任せた彼は、いきなり飛んできた攻撃を避けた。
「へぇ?まだこっちはお話中なんですけど。」
知性があるならもうちょっと考えてくれないかな。
ものすごい速さでこちらに向かってきた怪獣は拳を振り翳し、私たちに振り落とすと衝撃でガラスが割れていく。
宗四郎は隊員1名を抱えて避けたようだ。
「こいつは僕がやらなあかん。」
すぐに怪獣に向かって銃を撃つ。
掠ってるだけだけど。
そのまま怪獣に向かっていき銃剣を振り翳す。
「宗四郎に傷付けたら許さない。」
「凉!?あかん!」
彼の叫びにすぐに怪獣と距離を取って、彼の隣に戻る。
危な…副隊長の命令無視するとこだった。
怪獣は殲滅開始だと言って雄叫びを上げた。
余獣たちが反応し、宗四郎は狙いはここかと呟く。
基地を狙われているのか。
怪獣は宗四郎に狙いを定め、何度も拳を振り落としていくが、彼はそれを刀で防ぎながら全て躱す。
宗四郎の刃が通らないなんて…。
彼はそのまま怪獣を演習場に誘導しながら攻撃を防いでいく。