第3章 カカシ②
「ちょっと…トイレ貸してください。」
「いいよ。」
私は立ち上がってトイレの方に向かった。
パタンとトイレのドアを閉めた時に我慢していた涙が頬を伝った。
「……ふっ…。」
………辛いよ…。
私は声を押し殺して少しの間涙を流した。
避けられた理由を知りたい、でも知りたくない…。
まだ胸が痛いけど、さっきより少し落ち着いてきた。
あんまり長くトイレに入ってたら変だって思われたりするかも…。
私はグッと顔に力を入れて涙を止めた。
カラカラとトイレットペーパーで涙を拭いて流した。
「ふぅ…。今日は帰ろうかな。」
私はトイレから戻ってはたけさんに声かけた。
「すいません、今日は帰ろうと思います。」
私がそういうとさっきまで一瞬しか上げなかった顔を上げて私をじっと見た。
久しぶりにじっくり正面からはたけさんを見たような気がする。
「…え。もう帰るの?」
「はい。」
「えっと….大丈夫?」
「なにが…ですか?」
「いや…。なんか…。」
そう言ってはたけさんの眉毛が下がった。
今日はオフの日だから額当てをしておらず両目見えていた。
まぁいつも通り片目は閉じているんだけど。
………困らせてる…。
「えっと…、なんかちょっとお腹痛くて…。家に帰って休もうかなって思ったんです。」
そんなのうそ。
本当は一緒にて傷つきたくないだけ。