第3章 カカシ②
いつもは本を読んでいても顔を上げてくれていた。
これが平常運転のはたけさんなのか、わざと避けられているのか。
わからない。
でも意外と外では顔を見て話をするし、柚希さんって名前を呼んでくれたり、少し手を繋いだりするのに、家に帰るとさっぱりだ。、
なんでなの、はたけさん。
もう私のこと嫌になっちゃったのかなって不安になる。
いやだよ。
それに何も言われずに避けられるのってもっと辛いんだよ…。
私のこと好き?なんて、重たいこと聞きたくない。
私のこと嫌いになったって聞いて、もし「うん。」って言われたら…。
………こわい。
だから未だに確信に迫るようなことは言えないでいた。
考えが矛盾しているなと自分でも思う。
私は少し落ち込んだ気持ちで、はたけさんの隣に腰を下ろしてイチャパラを開いた。
………あんまり読む気になれないんだけど…。
その時だった。
はたけさんがすっと体をずらした。
私たちの間には20センチ以上空いてしまった。
………なん…で?そんなに嫌だってことなの?
「………っ。」
私の胸がズキズキと痛い。
目が熱くなってくる。
これはまずい。このままだと泣いちゃう。
だめ、今泣いたら。めんどくさい女だって、思われちゃうかもしれない。