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短編集(いろいろ)

第2章 カカシ


私は目を見開いた。
きっと口も開いてたと思う。

………口の布…取ってる。
かっ、かっこ良すぎてます。口元の黒子もセクシー…。
だっ、ダメ。あの形のいい唇で私にキスしたっていうの……?!

じっと見つめ合っていたが、急に現実に戻りはたけさんから顔を逸らした。

「なーにー?目晒さないで、こっち見てよ。」

「むっ、無理です。無理無理。」

「柚希ちゃーん?」

はたけさんは私の顎を持つと私と視線が合うようにあげた。
目が合うのは恥ずかしくてまた目を瞑る。

「あっ…。だっ、だめっ…」

「ちょっと、その表情でそんな声出したらだめでしょ?…ここにキスしたくなる…。」

はたけさんは私の下唇を親指でなぞりながら言った。
体がぞわりとした。
はたけさんはふぅーっと息を吐いた。

「今日はしないって言ったんだけどな…。」

はたけさんが私の後頭部に手をやった。

どんどん近づいてきているのがわかり緊張で体を強張る。

もう少しで唇が重なろうとした時だった。
はたけさんは「ごめん。」と呟くと私から離れて口布を当て路地の入口の方を見た。

私もその声につられて同じ方向をみる。

「先生見つけたってばよー!おーいサクラちゃーん先生いたー!」

聞いたことある声に、独特な語尾。金髪の男の子…はたけさんの生徒さんだ。

路地の入り口からこちらを指差してほかの生徒さんに話しかける。

「ナイスよナルト!…って、バカ!あんた空気読みなさいってば!」

サクラと呼ばれた女の子がナルトくんの所まできてこちらを見たあと頭を叩いていた。

ちらりとはたけさんを見ると先ほどの雰囲気はなく、呆れた様子でため息をついていた。

私ははたけさんの陰に隠れてパタパタと手で顔を扇いだ。

………落ち着け、落ち着け私……。
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