第2章 カカシ
読書に没頭してしまっていた。ぐーっと体を伸ばすと隣からうーんと声がしたので、はたけさんの方を見ると、私のことをじっと見ていた。
「!!あっ、どうかしましたか…?ごめんなさい、わたし一回読み出すと夢中になってしまうので…、読書飽きましたか?」
「いやいや、読書に飽きたわけじゃないんだけど、ちょっと考え事してた。あー…うん、柚希ちゃんにちょっかいだそうかなって。」
………!!ちょっかい?!
あたふたする私をはたけさんは目を細めて笑う。
「えっと…、それはどういうー…」
はたけさんが私との距離を少しつめて、口を耳元に寄せてきた。
「まーた読書しながらいけない顔してたよ。」
「んなっ!…えっ、いけない顔…?!」
「そ。前にも言ったでしょ?…えろい顔って。」
ぶわっと顔面に熱が上がり、思わず目を逸らす。
手で口元を押さえて、恥ずかしさをごまかすふりをするけど、全然隠せてない。
「ほら、まーた顔赤くなっちゃったね。…ねぇ、俺さ柚希ちゃんのそのすぐ顔が赤くなるとことか反応とか可愛くてしょうがないのよ。
まだ知り合いになって1週間も経ってないけど、話すたびに君に惹かれてる俺がいるの。この前知り合いから友達に昇格したけど、友達からも昇格したいんだけど…。ね?」
私ははたけさんの言葉にびっくりして目を見開いたがすぐに表情を戻した。
「もうっ、また私の反応見て楽しもうとしてますね!?もうその手には乗りませんよ!ちなみに冗談でも無闇矢鱈に惹かれてるなんて言うのはだめですよ!本気にしちゃう子だっているんですからね!」
はたけさんがまた揶揄おうとしているんだと思い冷静に言うと、はたけさんはため息をついた。
「まったく…。まぁ、柚希ちゃんの反応が可愛くて揶揄ったりはしちゃうけど俺本気だよ?柚希ちゃんにしか言わないし。ね?好きな子ほどいじめたくなっちゃうって言うでしょ?」
はたけさんの言葉に私の心臓がドクッ、ドクッと暴れ出した。
この音がはたけさんに伝わってしまいそうで怖い。
………、ほんとのほんと?
はたけさんが私を?!
そんなことってあるの?
ほんとに両思いなの…?
もう頭がパンクしそうだ。