第2章 カカシ
「あー、ここの本屋の前よく通るからね。んー…、いや実を言うと君がこのお店の子って知ってたんだ。あっ、けしてストーカーとかじゃないのよ。ただ…。」
はたけさんは穏やかに話始めた。
前からこの本屋の前を通ることがあり、そろそろ新刊が出ないかなと外から店内をちらっと見ると、店番をしながらイチャイチャパラダイスを読んでる女性がいた。
それが 柚希ちゃんだった。
女性でイチャイチャシリーズを読んでいる人を見たことがなかったし、顔を真っ赤にしながら本を読む柚希ちゃんを見て、なんか初々しいなって思った。
それからお店の前を通るたびに今日も店番してるのかなって楽しみになったんだと言われた。
「えっ!はたけさんも私のこと知ってくださってたんですね!お互い知らない間に顔見知りみたいな感じになってたんですね。ふふ。」
「うん、だから君も俺のこと知ってて友達になろうって言われてびっくりしたのよ。」
「ほんと私もびっくりです。顔見知りから友達に昇格できて嬉しいです。」
「俺も嬉しいよ。…少ししたら友達からも昇格したいところだけどね。」
「え?」
「いや、なんでもないよ。それと 柚希ちゃんに忠告、これからはイチャイチャシリーズを外で読まない方がいいよ。」
「ダメ…ですかねー…。やっぱり面白くても18禁だからですか…?」
はたけさんはうーんと顎に手を当たるようにして考え、腰をおって私の耳元に口を近づけるとこそっと言った。
「18禁だからというか、イチャパラ読んでる時の顔がね、なんというかちょっと官能的でエロいのよ。もし不快になったならごめん。でも外でそんな顔してたらさっきの男たちみたいなのに狙われちゃうよ?」