第2章 カカシ
唖然と男たちの逃げざまをみていると、湖からポチャンと音が聞こえた。
そちらに目を向けると…
「あーーー!!わたしの本!まだ読み始めたばっかりなのに!」
服が濡れるのも気にせずに湖に入り、本を拾うも本のページは水を吸って重くなり、ページがふやけて、読める状態じゃなかった。
「そんな……。」
浅瀬に入ったまま呆然と本を眺めている私の後ろから声が聞こえた。
「大丈夫?本はまだ読めそ…!!?っ……それは!!イチャイチャパラダイスシリーズの新刊!!どこを探しても売り切れて手に入らなかった幻の!!」
彼は湖の上を歩いてこちらにやってきた。そして本をみて興奮しているように見える。目もキラキラしてて子供みたい…。
「あっ、あの助けていただきありがとうございました。本は残念ながら読めそうにありません。」
忍さんは読めない本を見てとても残念そうに項垂れた。
「ほんと私も読み始めたばかりで、とっても残念なんです。」
「ごめんね。君の方が残念だったよね。とりあえず上がろうか。風邪ひいてしまうね。」
私は頷いで湖から出ようとした時忍さんは自然に手を差し出し、引っ張りあげてくれた。