第1章 五条悟
………久しぶりに見るとても綺麗な瞳。あの時はこの目にすべてを見透かされそうだったもんな…。
私は悟くんの瞳をじっと見たまま動かなかった。
そんな私を悟くんの瞳は真剣に、でもすこし戸惑ったように見ている。
………愛おしい。10年吹っ切れなかった思い。重たいと思われてもいい。
「五条くん情けなくなんてないよ、私のこと考えてくれて嬉しい。……別れてからも五条くんのことずっとずっと忘れることなんて出来なかった。あの時の私のこと許してくれてありがとう。私も隣にいたい…。」
悟くんは目を見開いたあと、私を見た。
「…ほんと?」
「うん。」
次の瞬間悟くんは嬉しそうに目を細めた。
そんな悟くんの様子も嬉しくなった。
悟くんはまた私をぎゅっと抱きしめた後左手で腰を引き寄せ右手で顎をあげた。
「柚希僕のことをずっと思い続けてくれてありがとう…。……ねぇ、キスしていい?」
悟くんの言葉にかぁーっと頬っぺたや耳が熱くなるのを感じる。
目を合わせるのも恥ずかしくてキョロキョロ目線を動かす。
「きっ聞かないでよ…。」
「ん。…じゃあ遠慮なく。」
悟くんの形のいい唇が近づいてきた。
私は目を閉じると私の唇に柔らかい悟くんの唇がそっと触れた。
ゆっくり甘い唇が離れていくと寂しさを感じた。
目を開けて悟くんを見ると悟くんは照れたように笑ってまた私の唇を奪う。
お互いここにいるというように確かめ合いながらキスをした。
この一瞬で10年分の寂しさと後悔が溶けていくようだった。
………幸せな時間だ。
「これから一緒にいれるんだね。嬉しい。」
「ん。ぼくも。」
お互いぎゅっと抱き合った。
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「だめだな……。…柚希が可愛すぎて困る…。」
「ふふ…キスなんて別れて以来してなかったから緊張しちゃった…。」
「えっ、もしかして僕以外とキスしたりしてないってこと?」
「…そうだよ。だってずっと五条くんが好きだったんだもん。」
「くそっ…。かわいい。もう一回キスしてもいい?」
「だっ、だめ!今日はもういっぱいいっぱいだよ…。」