第3章 カカシ②
はたけさんがゆっくりと離れていく。
嬉しい、恥ずかしい……でも。
はたけさんとするキスがこんなに幸せな気持ちになるなんて…。
心臓はさっきからすごくうるさくて、全身暑くなってくる。
離れてしまったはたけさんの温もりをもっと感じていたい…。
「………もう…、終わりですか…?」
そんなことを考えていた私は本音を口走ってしまった。
その瞬間はたけさんが目に見開いたまま口をグッと閉じて固まってしまった。
「あっ、あの、ごめんなさい…。はしたなくて…。その…すごく嬉しくて…。もっとしたいなって思っちゃっ…」
はたけさんは私の口に手のひらを当てて会話を止めた。
「待って、柚希さん…。煽らないで…。お願い。」
………煽る…?
はたけさんは頬が赤くなっていて、グッと堪えるように視線を逸らしながらゆっくり息を吐いていた。
「えっと…、ごめんなさい…?」
「………わかってないでしょ…。」
「……すいません。」
「いえ、いいんです…。」
その後お互い少しの間沈黙が続いていた。
………言ったらダメだったのかな…。
「柚希さん。その、俺もほんとはもっとしたいんだけど…、ほら咳移したくないから…。」
はたけさんが少し困ったように笑った。
やっぱりはたけさんは優しい。
それに引き換え私ったら…。
「…………。」
はたけさんが私をぎゅっと抱き寄せてくれた。
はたけさんの心臓の音が私の耳に届いた。