第10章 夜明けの相模原討伐作戦
「"報告、怪獣8号逃亡…"はぁ…もーエマ〜慰めてくれー」
『ちょっと!//』
宗四郎は8号を討伐出来なかったことが相当悔しかったようだ。
悔しいことがあると甘えん坊になる彼。
そろそろ誰かがやってきそうなので離れてもらいたいものの、力強く抱き締められているため逃げ出せない。
そういう時は…
『宗四郎…』
「ん〜?なん…ちゅっ)んっ//」
触れるだけのキスをし、彼の頬をそっと撫でる。
『皆んなが来ちゃうから…甘えるのは家に帰ってから…ねっ?』
「ッ!///昼間の約束も忘れたらあかんで?」
宗四郎の言葉に頷けば、満足そうな笑みをし離れてくれた。
その数秒後、隊員たちがやってきたのであった。
危ないところだった…
「はぁー、もうちょっとイチャつきたかったんやけど」
小声で呟き、先ほどの表情は一変し少し不機嫌そうな表情をする宗四郎に笑いそうになる。
隊員たちの報告で無事に余獣は全て処理が終わったとのこと。
市川くんと古橋くんは重症ではあるものの、命に別状はないという報告を聞けてひとまず安心した。
心の中で日比野さんに感謝した。
日比野さんがいなければきっと市川くんと、古橋くんは…
想像するだけでも恐ろしい。
宗四郎はというと何かを考え込んでいるようだった。
珍しく落ち込んでいるなっと隊長に言われ恥ずかしそうにする宗四郎につい頬が緩んだ。
そんな私の背中を誰かがツンツンと突いた。
振り向けば…