第10章 夜明けの相模原討伐作戦
「僕は狙撃武器の解放戦力が低いから大型相手は亜白隊長や、白雪には敵わん。その代わり小型から中型にかけては…」
ドンッ!
「ッ!副隊長、後ろ!!!」
「僕の方に分があるかな?」
ほんの一瞬、刀に触れた…カフカの目にはそう映った。
然し、保科の背後にいた怪獣は木っ端微塵となっていたのだった…
「僕の家系は室町から続く怪獣討伐の一族でな。こっちの方が得意やねん…隊長、副隊長クラスは部隊の最大戦力やからな。個性に合わせた専用装備が用意されるんや」
カフカは保科の刀に完全に見入ってしまっていた…
"保科、本獣は済んだ"
「了。お喋りはしまいや、本番が始まんで」
「え…けど今本獣は倒したって…」
「言うたやろ、寧ろ問題は無数に生み出される余獣…本獣しとめてもその死骸に残った余獣が…」
「思った通りだ…白雪、来るぞ」
『はい、準備はできています』
"溢れ出す"
本獣の身体から一気に余獣が溢れ出した、その数は数十…数百…否、数万単位だ。
保科の言う通り、ここからが本番だ。
「さぁ皆の者、大詰めや!アレ蹴散らしたら帰って美味い飯食おう!(僕はデザート付きや…)」
保科の号令と共に先輩隊員たちはここぞとばかりに余獣たちを討伐、新人たちも疲れは出ているものの負けじと後に続いたのであった…