第9章 騒がしい1日
「ピキッ)カフカ、寝るのも仕事やぞ」
「ここをクビになるわけにはいかないんです」
「亜白隊長のためか…」
「わっ!何故それを…!」
「この前風呂場で言うとったやろ?おまけに"エマ"のことええとかなんとか…」
「げっ!」
『?』
冷や汗を大量にかき出すカフカ、そしてそんなカフカに圧をかける宗四郎にエマは訳が分からず首を傾けた。
「この寮内での会話は全部筒抜けやと思え…」
「怖っ!」
ビビるカフカを楽しむ保科にエマは大きなため息を溢した。
そんな中カフカが口を開いた。
「約束したんです。あいつの隣で戦うって」
「ほお…それは副隊長の座を僕から奪い取るって意味にも聞こえるで〜」
「げっ!そんなつもりは…いや、そのつもりで頑張ります」
「ピキッ、トンッ)上等や。2時間だけや部屋出る時は電気消して鍵かけろ。白雪行くで…」
『ッはい…日比野さん無理はせずに』
「は、はい!」
カフカの言葉に保科の中でスイッチが入ってしまったのをエマは気付き、大人しく彼の後を追うように部屋を出ようとした時だ。
保科の足が止まり、振り返った。
「"エマ"と亜白隊長の隣は譲らへんぞ」
その言葉はカフカに向けてだ。
でもほんの数秒だけ視線はエマに向けていた。
"君の隣は誰にも譲らん"
まるでそう言っているように…