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キミの隣【保科宗四郎】

第8章 素敵な休日


下着屋さんを出ると少し先に彼がいた。

彼の元へ行こうとした瞬間足が止まった。

何故なら…

「第3部隊の保科副隊長ですよね!?やっぱりかっこいい!!握手して下さい!」

「私もっ!!!」

「ん?ええよぉ〜」

彼のファンであろう女子高生達に宗四郎は囲まれたからだ。

分かってる、宗四郎はかっこいいし強いからファンも多い。

でもやっぱり目の前で自分以外の女性に優しく接する彼を見ると胸が苦しくなる。

本当に彼の隣が自分でいいのかと…

私が彼の恋人で相応しいのかな…っと思ってしまうのだ。

「あっ、ごめんやで?連れが帰ってきたから僕はこれで!」

『ッ!そ、しろ?』

「えっ!?第3部隊の白雪補佐官!?」

「綺麗…えっ!?2人でいるってことは…」

私の肩に手を回す宗四郎は彼女たちに向かってデートやねん!と言ったのだ。

『ちょっ…!!』

彼の言葉に私も彼女たちも驚きを隠せなかった。

数秒の沈黙を破ったのは宗四郎だった。

「なーんて!実はこの後他の基地の人らと飯行くねん!なぁ?白雪」

『う、うん!そうなの』

ニタニタとした表情でこちらを見る宗四郎はまるで悪戯をした子供のようだ。

そんな彼の言葉に彼女達は…

「なーんだ!でもお似合いだから本当かと思った!」

「だよね!全然ありだよね!!二人は付き合わないの?」

『へっ!?///』

彼女達の言葉になんて返せばいいのかと考えていると…

「僕は白雪のこと好きやねんけどなぁ、このべっぴんさんはなかなか振り向いてくれやんのや!」

堂々と答える彼に女子高生達はきゃーっと黄色い悲鳴をあげた。

「応援してる!絶対2人お似合いだもん!」

「保科副隊長のファンだけど白雪補佐官が彼女だったら全然あり!」

『ッ!///』

彼女たちの言葉に私は少し自信を持つことができた。

「嬉しいわ!僕頑張るわな、ありがとう!ほなねー、行くで白雪!」

彼に手を引かれ私たちはその場を後にし、喫茶店へやってきた訳だ。

「よし、そろそろ帰ろか!」

楽しかった休日もあっという間だ。

彼の言葉に頷き、私たちは喫茶店を後にしたのであった…

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