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キミの隣【保科宗四郎】

第6章 出会い


その日以来、僕たちはトレーニングルームで顔を合わせることが増えた。

別に約束してた訳やない、ほんまにたまたま。

そんなある日…

「なぁ、白雪はなんでそんなに強くなりたいん?もう十分強いやん」

ずっと気になってたことを聞いてみた。

彼女は十分強い、新人隊員の中ではダントツ。

なんでそこまで強くなりたいんかとふと疑問に思ったんや。

『目指してる人がいるの。その人は凄く強くて、今の私じゃ全然手も足も出ないと思う。だから少しでもいいから早くその人と並べるくらい強くなりたいの』

「そうなんや。ちなみにその人って誰なん?」

『…お母さん』

「お母さん?そんなに強いんか?」

一瞬聞き間違えかと思ったけど、違ったようや。

彼女はお母さんの言葉に頷いた。

そしてゆっくりと話し始めた…

『うん、お母さんは第2部隊の隊長だったの』

彼女の瞳がほんの少し揺れた。

僕は第2部隊の歴代隊長を思い返した。

僕が知ってる限り女性隊長は二人しかおらん。

一人は四ノ宮隊長や。

四ノ宮長官の奥さん、最強夫婦と呼ばれていた。

そやけどあんまり似とらん。

ってことは…

「神崎隊長の娘なん!?」

僕の声に少し驚きつつも小さく頷いたエマ

神崎隊長にまさか子供がいたとは…
おまけにその娘が目の前にいる人物やとはかなり驚いた。

無意識に視線は彼女の方へ向いていた。

人形のような美しい顔立ち、ベージュ色の美しい髪、宝石のような緑色の瞳…


たしかに神崎隊長に似とる。

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