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キミの隣【保科宗四郎】

第6章 出会い


今から数年前に話は遡る…

無事試験に合格し、新人時代の数ヶ月間は東京で過ごしていた。

僕は銃器の戦闘能力が低いからおとんや周りからは防衛隊は諦めろと何度も言われてた。

それでも諦めたくなかった僕は周りの声を無視して防衛隊へ入隊した。

ここまできたら意地やった、銃やなくても刀で戦えることを証明したかった。

とは言ったものの…

「はぁー、やっぱり大型やと上手くいかんな」

今日現れた大型の怪獣、僕も現場に出たものの結果としてはなす術もなかった。

僕はいつも余獣の処理ばっかりや。

それも仕事、分かっとる。

そやけどやっぱり悔しいもんや。

夜、皆が寝静まった頃に銃の練習をしに射撃場へやってきた。

弾は当たる、そやけど…

「やっぱりあかんか」

戦力10%

映し出される数字に嫌気がさした。

大きなため息をついた時やった。

『無理に銃器を扱わなくてもいいんじゃない?君は剣術が優れているんだから』

「ッ!?なんや、白雪か。びっくりさせんでや」

突然現れたのは試験の時から目立っていた彼女。

いつもクールで凛としている彼女は高嶺の花のような存在。

『あっ、ごめん…』

「ははっ、そんな真剣に謝らんでもええ!大型相手やと刀だけじゃ勝ち目ないやん?そやから練習してんねん!けどあかんなぁ、僕には銃は向かへんわ」

1人で夜な夜な練習してるとこを見られたんが恥ずかしかった。

ついつい口が緩んで喋ってしもた。

『それなら…』

辞めれば?って言われるやろう。

勝手にそう思い込んでた。

そやけど、僕の予想は大はずれやったんや…

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