第4章 正体
「2032番日比野カフカ…不合格。体力審査最低ランク、スーツ適正現状0では仕方がないかと…」
「異論は…」
『あのっ「ほな僕が取ります」ッ!?』
受験者の合否を決める会議、日比野さんを防衛隊に入れる方法を考えたが、見つからず。
なんとか説得しようとした。
能力値は最低でも、最終試験での判断は良かったしなにより彼は怪獣に関する知識がある。
彼の知識は役立つ…そう思った。
然し、その考えは私だけではなかったようだ。
「候補生として僕の小隊で鍛え直します、白雪かまへんな?」
『ッはい』
宗四郎の一声で日比野さんは無事候補生としてだけど、防衛隊へ迎え入れることが出来たのだ。
人間が怪獣になるというあり得ない事実。
彼が人間で危険がないと周りに納得させれるように彼のこれからの働きをサポートしつつ、彼の正体を隠さなくては…
宗四郎はお笑い枠とか言ってたけど、彼の嗅覚は鋭い。
もしかしたらもう何か気づいているのかもしれない。
彼にだけは相談しようかと思った、でも彼らとの約束だから…
私は日比野カフカの正体を、秘密を守ると心に決めたのだ。
いくら愛している人であってもこのことは誰にも言わない…。