第4章 正体
『そ、そんなことがほんとに‥…!?』
日比野さんから聞かされた真実に驚きを隠せなかった。
「は、はい。でも!!俺は人間です!!だからどうかこの事は秘密にしてて欲しいです!!」
「俺からもお願いします!どうかこのことは…」
まさか怪獣を食べて怪獣になってしまったなんて…
本当は上に報告するべきだと思うも迷う自分もいた。
何故なら試験の際、彼は一度も力を使っていないからだ。
私や四ノ宮を救ってくれたあの時までは…
一つ彼に気になっていたことを質問した。
『日比野さん…貴方はどうしてそこまで防衛隊に入りたいの?』
「ッ!アイツと約束したんです…」
『アイツ…?』
日比野さんはなんと亜白隊長と幼なじみだったのだ。
そして幼い頃に一緒に防衛隊で戦うことを約束したんだとか。
だから亜白隊長、彼の名前が出た時に表情が変わったんだ…
一人で納得する私。
「いい年こいて何言ってんだって感じっすよね」
シュンとする日比野さん、そんな彼に何言ってすか!っと励ます市川くん。
そんな二人を見て、私は彼らを信じることにした。
『貴方のその強い気持ち、凄くかっこいいと思うわ。貴方のことは秘密にする。だけど必要と判断した時点で上に報告する』
「「ッ!はいっ!!!ありがとうございます!!」
『私も色々調べてみるわ。それまでは大人しくしておくように。防衛隊にバレれば即討伐もしくは…〜♪(着信音)失礼、"はい。白雪です、はい、すぐ戻ります。"ごめんなさい、戻らないと。とにかくこれ以上力は使わないようにね、では!』
電話は急ぎのようなのか、エマは慌てて部屋を出ていった。
その様子をポカーンとした表情でカフカとレノは見ていた。
エマが何かを言いかけていたが、2人はあまり気にしていなかった。
何故なら2人の脳内では…
""やっぱすっげぇ美人‥…""
っと呑気なことを考えていたからだ。