第4章 正体
『この前は助かりました。感謝します。』
エマは二人に礼を言い、敬礼する。
カフカもレノも即座に敬礼をする。
『突然来てごめんなさい、お礼を伝えたかったの』
敬礼をやめ、エマはここに来た理由を伝えた。
「い、いや!そんな!!それより!お身体のお加減は!?(試験会場で見たけど、こんな近くで見てもすんげぇ美人)」
『ふふ、もう大丈夫よ。貴方の方こそ大丈夫?かなりの箇所骨折しているみたいだけど…』
「ふぇ!?///…ハッ!大丈夫っす!!ほ、ほらこんなに…ッイテテ!」
「先輩っ!もう…」
『あと二人に聞きたいことがあって‥…あの日、私と四ノ宮を救ってくれた…"怪獣"についてなんだけど』
「「ッ!!」」
コントのようなやり取りをする二人を見て微笑むエマ、然し本題に入るとその表情は鋭くなった。
彼女の言葉を聞き、途端に二人は固まった…
そんな二人の表情を見てエマは確信した。
自分の聞いたのは夢じゃない、現実であったということを。
そしてエマは静かに病室の扉を閉めたのであった。