第3章 選抜試験
《キコルside》
意識を失っている白雪補佐官を抱き締め、私は謝り続けた。
自分が弱かったから白雪補佐官に怪我を負わせてしまったのだ。
ごめんなさい、ごめんなさい。
補佐官を少しでも守るために彼女に覆い被さった。
もうダメだ…
諦めかけていたその時…
「よく頑張ったなキコル!」
「えっ…何でアンタがここに…」
凄まじい爆発音と爆風が襲いかかってくるも…
「お前が頑張ったおかげでみんな避難できたぞ」
それを堰き止めたのは紛れもないアイツだった。
「ハッ…」
「あとは俺に任せろ」
そして目の前にいたアイツは突然姿を変えたのだ。
「アンタ…怪獣だったの…?」