第23章 嫉妬した彼にはご注意を…《番外編》
『んぁあっ!あっ、ンんっ…』
「んッ…やっぱりベッドの上の方がええな…」
『ッあっ、ああっ、んぁあっ…』
「はっ、エマ、気張りや!まだまだ夜は長いで…?」
室内には肌がぶつかり合う音とベッドが激しく軋む音、そして男女の甘い声が朝方まで響き渡ったそうだ…
車での激しい情事後、宗四郎は車を走らせた。
家に帰るのかと思えば、近くのホテルに着いたのだ。
まさかと思ったけど、当の宗四郎は…
「何言うてるん?アレでしまいな訳ないやん、今日は朝までちゃーんと付き合ってもらうで?」
ニヤリと笑う宗四郎…
背中に汗が伝った。
嫉妬した宗四郎はかなり危険なのだから…
翌日
「白雪補佐官!?その包帯!!どうかなさったんですか!?」
『小此木ちゃん…えっと…大したことないから大丈夫!!ちょっと掠っただけだから!!』
エマの首には包帯が巻き付けられていたのだ。
心配する小此木にエマは咄嗟に大丈夫だと言った…
エマが首に包帯を巻いている原因は勿論、彼な訳で…
「なんや〜?騒がしいなぁ」
「保科副隊長!補佐官の首のお怪我は大丈夫なんですか!?」
「あ〜これな!これはな…ドスッ!)ぐっ!」
エマの左フックが保科にクリーンヒットした。
あまりの威力に保科は気絶した。
その光景を見て小此木は咄嗟に察したのであった。
「(あー、保科副隊長が原因か…そりゃ自業自得ね…)」
『はぁ…副隊長のことは放っておいて行きましょ、小此木ちゃん』
「はい!」
床に転がる保科を尻目にエマと小此木はその場を去ったのであった。
『はぁ…(これからは気をつけなくちゃ…)』
そっと首元に手を当てるエマ。
包帯の下には保科が付けた赤い華がびっしりと咲き誇っていた…
チラリと保科を見るエマ…
その瞳は怒りはあるものの、どこか愛おしそうだったそうだ。
___嫉妬した彼にはご注意を…___