第23章 嫉妬した彼にはご注意を…《番外編》
遡ること数時間前…
今日は久々のデートだった。
宗四郎は基地に泊まっていたから近くのカフェで待ち合わせをすることになり、宗四郎を待つことに…
その時だった…
「もしかして白雪エマ隊員ですか!?やばっ!俺ずーっと貴女のファンで!!!」
突然声をかけてきたのは私のファンだと言ってくれる若い男性。
見た目からして市川くんくらいの年齢かな?
『ありがとう、そう言ってくれて嬉しいわ』
「俺…貴女に憧れて来年の防衛隊の試験受けるつもりなんです!」
『そうなんだ、頑張ってね!』
「はい!!あの!もし…俺が合格したら…その…「待たせたな〜ん?君、僕の彼女になんか用か?」はっ!?」
彼が話している途中で割り込んできたのは宗四郎だった。
『そ、保科副隊長!!』
「そんなよそよそしい呼び方せんでや、今日はデートやん?いつもみたいに"宗四郎"って呼んでや!ほんで君は"僕の"エマになんか用なんか?」
「ひっ!!い、いえ!なにも!!で、では!!!」
保科の圧に負けた青年は慌ててその場から逃げ出したそうだ。
「なんや?そない怒った顔して」
『もう!あんなに態とらしく言わなくたっていいじゃない!』
「彼氏おんのにナンパされとる君が悪いわ!それに完全に君に惚れてたやん!そりゃ付き合ってますよアピールしとかんとな!」
全く反省の色を見せない保科にエマは小さくため息をつくのであった…
そんなエマの手を保科は優しく掴み取り…
『ッ!///そ、しろ…ここ外!!』
「かまへんよ、もう僕ら付き合ってるって隊員たちにはバレとるんやし!ほら、行くで!」
『ッ!もう…///』
ニコニコ八重歯を出して嬉しそうに笑う宗四郎に私は完全に油断していた…