第21章 みんなの知らない彼の顔《番外編》
カフカの目の前に現れた男は保科に憧れ入隊した男。
彼が保科に憧れているということは一目見れば分かるものだった。
「保科副隊長に憧れて入隊した者は沢山いるんだ!」
男の言葉に周りを見渡したカフカと市川はゾッした。
何故なら…
「ゲッ…市川俺すげぇ怖いんだけど…」
「先輩…俺もっす…」
「み、皆さん髪型仕上がってますね…」
カフカとレノを囲む者たちは全員が保科と同じ髪型をしていたからだ。
「憧れと言っても様々なタイプがあるが、なかでも僕たちは見た目重視の"顔ファン"なんだ!」
「「(顔ファン!?)」」
気付けば保科ファンに囲まれて身動きが取れないカフカとレノ…
「保科副隊長は見た目が良い!そう思わないか?」
「とにかくあの開眼のギャップがたまらないよね!」
「開眼最高!」
「開眼ショットが欲しいぜ!」
「「俺も!!/私も!!」」
「開眼ショット!?」
カフカの言葉に待ってましたとばかりにリーダー格である男はカフカにある写真を見せる。
その写真は…
「保科副隊長が開眼している写真だよ!!我々追っかけでさえ誰も撮れたことはないんだ!これはたまたま保科ファンが撮った貴重な1枚なんだ!!」
「は、はぁ…」
「そこでだ!副隊長のお気に入りである日比野隊員ならば撮れるかもしれない!!」
「お願いだ!開眼ショットを撮ってきてくれないか!?」
「え"〜」
ってなことがあり、保科ファンに圧に負けたカフカは仕方がなく彼らの申し入れを受け入れたのであった。