第20章 保科の休日《番外編》
「おはようございます、副隊長。久しぶりの休日を楽しまれたようですね!」
「〜♪ああ、小此木ちゃんおはよう!まぁそんなとこやな!」
えらくご機嫌な宗四郎に休日を満喫できたんだと小此木は思っていた…
「あっ!おはようございま…補佐官!?大丈夫ですか!?」
『小此木ちゃん…おはよう。だ、大丈夫…』
とは言うものの、腰をさすりながら辛そうに歩くエマは全く大丈夫そうには見えない。
「私に捕まって下さい!!」
『ありがとう、小此木ちゃん…』
小此木は咄嗟にエマに肩を貸し、椅子にへと座らせた。
「どうしたんですか?あ、まさか昨日の任務で怪我を!?」
慌てふためく小此木にエマはそんなとこだと言うも、バツの悪そうな顔をする。
一方保科はというとニヤニヤが止まらない。
小此木はエマのことで頭がいっぱいで保科の表情には全く気付かない。
腰痛に効く漢方を取りに行くと言い小此木は部屋を飛び出した。
そんな彼女の背中にごめんね…っと小さく言葉を溢したエマはすぐさま保科を睨みつけた。
「ハハッ、そんな顔しても可愛いとしか思わんって」
『宗四郎の莫迦!!任務が入ったらどうするのよ!…っ!//』
案の定、エマの腰は昨晩の保科との愛の行為で使い物にならなくなっていたのだ。
怒るエマに保科はフッと笑い、彼女の前に跪く…
そっとエマの左手を掬い取り、手の甲にキスを落とし…
「今日は1日僕が姫の足になりますのでご要望はなんなりと…」
まるで王子様のようなことをする保科にエマは不覚にも胸がときめいてしまうのであった…
保科は心の中で…
「今度のエマとの休日は何処行こかな〜」
と呑気に考えるのであった。
___保科の休日___