第20章 保科の休日《番外編》
「どないしたん?」
たまたま車を走らせてたら、見覚えのある後ろ姿を発見した。
おもろそうやし、声かけてみるか…
絶対驚くで…
「「え??うわぁ!!保科副隊長!」」
ほらな!
「あ、えーっと…ランチを予約してるのですが遅れそうで…タクシーもなかなか捕まらず…」
なるほどな、それならまだ時間もあるし…
「「ありがとうございます!!」」
「ほなな〜」
四ノ宮たちを送り届けてやり、再び車を走らせる。
「まだ着いて来よるな〜約束の時間まであと1時間あるんか…ちょっとぶらぶらしよかな〜おっ!ちょうどええとこに!!」
車を走らせながら見つけた2人組、これまた見覚えのある人物…
車を近くの駐車場へ停めて2人の後を追う。
店の前に到着した2人は何やら話し込んでいる。
僕めっちゃ耳良いからちょっと聞き耳を立ててみれば…
ほう、なるほどな…
「ちょっとええか?」
「うわっ!副隊長!」
ええ反応してくれるやん!
でも神楽木は相変わらずやな。
悩める羊たちへアドバイスをしてやり、その場を去る。
久しぶりに1人でまた歩くのもええもんやな。
ほんまはエマとデートしたかったんやけど…
「おっ…そろそろええ頃合いやんな…」
ある店が目に入った。
その途端思い浮かぶのはエマの顔…
店に入ろかとも考えたが、市川らもおるし今度やな…