第20章 保科の休日《番外編》
『ふふ、無事ゲット出来たみたいですね』
「ああ、保科にはすまないことをした。お前の言葉につい甘えてしまった。今日は残業はせずに早く上がってやれ。あいつも喜ぶだろう」
『ありがとうございます、ではお言葉に甘えて…("アレ"もゲット出来たかな…)』
今日は宗四郎は非番。
いつもなら暇や〜って言いながらゴロゴロしてるんだけど、今日は色々と用があるのだ。
まずは"アレ"を買いに北海道物産展に行かなくてはならなかった。
物産展にはちょうど極上スルメも販売されることを知り、一応隊長に声をかけみた。
だってスルメは隊長の好物だから。
すれば、普段クールな隊長も珍しく瞳を光らせて頼めるか?っと言ってきたので宗四郎に頼んでおいたのだ。
そのあとは、立川防災館に用があるのだけど…
〜♪
『ん?…ッふふ』
スマホからメッセージの通知音が鳴ったので確認すれば、宗四郎からだった。
ゲットなり〜とメッセージと共に写真も送られてきた。
写真を見れば"アレ"を片手にニッコリ笑う宗四郎。
つい頬が緩む…
なんとなく写真をアップしたらサイドミラーに映るバイクに乗ろうとする二人組…1人はヘルメットをしてるんだけど、もう1人に見覚えがあった。
その人物をさらにアップすれば…
『ッ!!(やっぱり!このツンツンの髪型…古橋くんだ!)』
なんと古橋くんだった。
彼の特徴的な髪型は分かりやすいから。
もう1人は体格からして市川くんっぽい。
たまたまなのだろうか…
でも古橋くんの表情がなんとなく焦ってる…
もしかして宗四郎の後を追ってるとか?…そんな訳ないか…
そうこう考えているうちに車は立川基地へと到着したのであった…
まさか私の推理があっているとは…