第17章 終わりの始まり
「副隊長!すみません…俺…」
「喋んな…」
そんな目で見んといてくれ…
僕かてお前が悪いヤツやないって分かっとる。
胸が苦しい…
"宗四郎、日比野さんのこと信じてあげて…"
昨日のエマの顔が思い浮かぶ…
涙を浮かべ、必死に僕に訴えてきたエマ
エマにあんな顔させて…
カフカのアホ
エマにはカフカの正体知ってたことは周りには内緒にしとけと言うた。
処分されるかもしれやんし、そうとなれば絶対に鳴海隊長が出てくると思ったからや。
アノ人はエマのことをまだ諦めとらんのやから…
不祥事があれば異動は確実、そん時にエマを引き取ると言い出すに違いあらへん。
それに…カフカは一言もエマの名前を出さへんかった。
罪を軽くするならエマに黙っとけって言われたとか何なりと言えたはず…
それをしやんということはカフカはエマを守ってくれてるんや。
カフカの想いを無駄にしたなかった…
すまんな、カフカ…
せやけど…
僕らは諦めてない、お前には帰ってきてもらわなあかんのや…
お前はもう第3部隊の隊員やねんから…