第3章 選抜試験
やっぱり彼が最初の脱落者か…
残念。っと思った矢先、彼女が現れたのだ。
日比野さんはかなりの怪我を負っているようだ。
正直リタイアをするべきだろう…
それは宗四郎も同じ考えのようだ、ちょうど彼にリタイアを提案しているとこだ。
なかなか面白い人だと思ったけど、仕方がない…
でも彼は違った。
『ッ!立ち上がった…』
複雑骨折をしているとの報告、おまけに戦力0%だとスーツはかなり重いはずなのに彼は立ち上がったのだ。
彼はまだ…諦めていなかった。
日比野カフカ戦闘能力‥…0.01%
もう少しだけ見てみたいと思った。
日比野カフカという男を…
何が彼をここまで強くさせるのかを…
私は知りたいと思った。
『隊長、2032番は私が監視します。なので彼にチャンスをお願いします』
"分かった、白雪頼むぞ"
『了!』
珍しくエマが隊長に頼み込んでいる。
なんか妬けるなぁ
まぁ、もうちょい僕も日比野カフカという男を見てみたいと思ったからええんやけど。
「今折れた方の足で立ちましたね」
「まっ、しゃーないな。ヤバかったら即遠隔シールドやで」
エマもおるし、大丈夫やろう。