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キミの隣【保科宗四郎】

第16章 約束


「はぁー、なかなか上手くいかんなー」

『あの大型は私でも無理だもん。そんなに落ち込まないで?』

大型怪獣相手はやっぱりまだ上手くいかん…

家に帰ってきてからも落ち込む僕にエマは優しく慰めてくれる。

あー、めっちゃ幸せ。

エマと付き合って2ヶ月くらいやけど、もう同棲もしてるねん。

明日は互いに非番やから一緒に家に帰ってきたんやけど、やっぱり今日の任務で何も出来んかったことに落ち込んでしまう訳で…

風呂上がりのエマにぎゅーって抱きついて癒しをもらう。

ふふっと笑うエマになんや?って訊けば…

『なんか宗四郎ネコ見たいだなぁって…』

「ネコ?僕が?」

『甘えん坊になる時の宗四郎ってネコみたいにすりすりしてくるんだもん。耳とかしっぽとか生えてるように見えるの…わっ!』

僕を子供みたいに見るエマにムッとした僕は彼女をベッドに押し倒した。

「僕はネコやない!どっちかって言えばライオンや!!」

『ふふ、ねぇ宗四郎…』

「ん?」

『宗四郎のピンチの時は必ず助けに行くから絶対に諦めないでね』

「ッ!分かっとる!ってか僕が討伐するんや!」

『うん、宗四郎なら出来るよ。私信じてる…』

エマの瞳はまっすぐ僕を捉えていた。

その瞳に嘘はない、エマの言葉がいつも僕を強くしてくれるんや…

「隊長おらんくても僕ら二人で倒せるくらい強くならんとな!」

『うん、そうだね!』

これがエマとの約束…

正直、僕1人でどこまでいけるか分からん。

せやけど僕はエマを信じてる…

亜白隊長とエマに繋ぐまで僕は諦めん…


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