第3章 選抜試験
「日比野カフカ、開放戦力…0%!?」
『え?そんなことある…?』
「えええー!何アイツ?0でたやん!!くふふふふ」
「あれ?計測ミスかな…」
小此木ちゃんは何度も確認するもの、結果は変わらず0%
彼が目に入ったのはこういうことかと私は納得した。
「もう少し時間下さい!!今気張ってるんで!!」
「ワハハハッ!!いやウンコちゃうから!!気張っても出んて!ワハハハ!なんや、あのおっさんめっちゃおもろいやん!気に入ったわ!多分不合格やけど」
「真面目に審査して下さい!」
『はぁ…』
カフカに完全にツボった保科にエマはため息をつく。
「あかん、笑いが止まらん」
『副隊長‥…小声)真面目にしないと当分お預けにするわよ』
「ッ!ゴホン、さておふざけはここまでや。ちょっと顔出してくるわ〜」
エマの言葉にさっと切り替えをする保科に小此木は流石は白雪補佐官…と言葉を溢したのであった。
勿論エマが保科に放った言葉は小此木の耳には届いていない。
『ほんと困った人。小此木ちゃん私も演習場に行くから副隊長のことお願いね』
「え?どうして行かれるんですか?」
『本物の怪獣と戦わせることになるし、念の為にね。本当に戦力0%ならシールド張っても危険だから』
「なるほど、分かりました!ここは私にお任せくださいませ!」
というのは半分は建前で、四ノ宮キコルの実力をこの目で確かめたかった。
勿論、日比野カフカのことも気になるのは確かだけど…
小此木ちゃんにあとは任せて私はオペレーションルームを後にした。
「はーい、それじゃあ皆んな着れたところで最終審査…始めよか」