第13章 慰労会
「ほな、そろそろ"アレ"発表しよかぁ」
「ん?アレ?」
漸く落ち着きを取り戻した隊員たち。
そのタイミングを見計らって保科は口を開いたのであった。
保科の言葉にカフカは首を傾げた。
そのカフカの前に保科は移動し言葉を続けた…
「日比野カフカ、作戦中お前の発見で被害が大幅に抑えられたことが評価された。正隊員昇格や…防衛隊第3部隊へようこそ」
保科の言葉にカフカの表情は一気にパァっと明るくなった。
そしてレノと顔を見合わせ…
「「ハァ…よっしゃー!!!」」
周りはまるで自分のことのようにカフカの昇格を喜んだ。
胴上げをされるカフカを静かに…でも嬉しそうに眺めるハルイチと葵。
そして…
『随分と嬉しそうですね』
「ん?そうか?君も嬉しそうやけど…」
ジトーっとした瞳でエマを見つめる保科にエマは小さく笑い…
『ふふ、誰かさんと似てるからかな…』
「まぁ…それならかまへんか…」
誰も見ていないことを確認した保科はそっとエマの腰に手を回した。
エマも少し驚いた表情をしたものの、大人しく保科に腰を抱かれていたのであった…