第13章 慰労会
『うわぁ…美味しそう…』
目の前に並べられた肉に思わずエマは声を溢した。
「めっちゃ美味いで!小声)今度のデートは此処やな!」
『ッ!//もう…』
美味しそうに肉を頬張りながら保科はそっとエマに耳打ちし、テーブルの下でエマの手に自身の手を重ね合わせ指を絡ませた。
もちろん周りは2人が指を絡ませ合っているなんて気付く者はいない。
最近かなり大胆になってきている保科。
本当は怒るべき…エマも分かっている。
然し…保科の行動にドキドキし、ときめいているのもまた事実。
エマはチラチラっと周りを見渡した。
幸いにも周りはなかなかお目にかかれないA6ランクの高級肉に夢中で保科とエマのことなんて全く見えていなかった。
ほっと胸を撫で下ろすエマに保科はニヤッと笑みを浮かべ…
「あんまり呑んだらあかんで?」
先ほどまで指を絡ませていた筈の保科の手は移動し、厭らしくエマの太ももを撫で上げた。
『ッ!///わ、分かっています。明日は本部にも行かなければならないので!』
「そうか、分かってるんやったらええんやけど!おっ、これもうんまぁ!」
ご機嫌よく肉を頬張る保科、そして何故か赤面をするエマ…
その光景に小此木は首を傾げるもこの先を聞くべきではないと本能的に判断したのであった。
『ッ(今日寝れるかな…)』