第13章 慰労会
『慰労会…?』
「はい!市川や伊春も退院日も決まりましたし、皆んな初任務頑張ったしな…っと思いまして…」
「私と彼で準備はするので…慰労会…ダメですか?」
頭を下げる日比野さんと四ノ宮さんに頭をあげてと声をかけた。
『ふふ、勿論構わないわ。元々慰労会はする予定だったし!じゃあお店の手配とかお願いしてもいいかな?せっかくだし副隊長にも伝えてみるわ。隊長は夜勤だから無理だと思うけど』
「「ッ!ありがとうございます!!」」
嬉しそうな顔をする二人を見て私まで頬が緩んでしまう。
そういえば日比野さんの昇格が決まったのだ、発表するにはちょうどいいタイミング。
慰労会は3日後にした。
理由は市川くんと古橋くんは3日後に退院がきまっており、ちょうどその日は新人隊員全員夜勤ではないからだ。
宗四郎も私も日勤、隊長は生憎夜勤だ。
私は翌日隊長と本部へ行くので遅くまでは付き合えないけど、参加はできる。
確か小此木ちゃんも非番なはずだ。
せっかくの機会だからオペレーションルームの子達も誘ってみよう。
楽しみな反面、不安なこともある。
それは毎年恒例の"アレ"だ。
仕方がないことである、寧ろ新人隊員たちには良いことなのだけど…
見ているこちらはハラハラすることもあるのだ。
特に今年は優秀で闘争心が強い子たちが多いので、多分"アレ"は必ず起こるだろう…
結果はやはりエマの予想通りであった。