• テキストサイズ

anxiety

第2章 2



「え?」

彩夏が首を傾げる。
気にせず俺は彩夏からコンビニのケーキを取り上げると、反対に今開けたばかりの、美味いケーキの箱の蓋を閉めて彩夏に渡した。

「こっちを冷蔵庫に入れとき」

「え、ちょっ、yasuさん!!」

彩夏が戸惑いながら声をあげる。

「折角yasuさんが買ってきてくださった美味しいケーキなんですよ?こっちを食べましょうよ」

「んじゃあ、こっちの…コンビニのケーキはどうするん?」

「それは…だから…明日、紅茶を飲みながら食べます」

「一人で、か?」

「はい」

当然、という様に彩夏が頷く。
それを観て、俺はため息をつき、首を横に振った。



「あかん。尚更、今食べないけん気になった」

「え、何でですか」

yasuさんの言っている意味がよく分からない。
食べるなら美味しいケーキ…しかもyasuさんがわざわざ買ってきてくださったケーキを食べた方が良いはずなのに………。

「そっちのケーキは、舌も肥えとるkiyoも認める美味さのケーキや」

「はぁ…(舌『も』って…)」

「こっちは…どうせ2つで300円位やろ?そんなん、不味いに決まっとるやん」

「はぁ…(値段当たってる!!)」

「そんな不味いケーキ……彩夏一人で食わせたない」

「はぁ……って、え!?」
/ 21ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp